広島/八本松 カリグラフィー教室 Ninograのブログ

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memories from 2018〜ベルギー・オランダへ旅②

オランダという国、トランジットで空港に立ち寄ったことはあるものの、カリグラフィーを目的として旅をしていた私には長年頭にありませんでした。

でも今は一番と言っていいほど気になる魅力的な国になってしまった。人生いつ何に興味が出るか分からないもの。

2010年に私の師匠であるカナダのMartin Jackson氏を広島に招いた時、いくつかお宝を持参し展示してくれました。Martinは長年ワークショップ等で世界中を旅しながら年代物のカリグラフィー関係書籍や道具などをコレクトしていました。お宝を見せて欲しいという私の問いに興奮して応じてくれた内容に私も虜に・・・。

30年前に手に入れたという品、すでに40年前に。これは一体何?私の知っているカリグラフィーではない。こんなに精巧なのに自由で躍動感を持った文字、初めてみた。どうやって、何を使って書いているのか。たくさんの疑問にMartinは彼なりの分析、情報を教えてくれました。

16世紀から17世紀にかけて活躍したFlemish writing masters(Flemish、Dutch calligraphers)のカリグラフィー、”The golden age of Dutch calligraphy”。英語圏を中心に発展した現代カリグラフィーという分野ではあまり情報が公開されていないため、当時はお宝として胸の中にしまっておくことにしました。

お宝の数枚を譲ってもらいました。それを眺めては、ただただあまりのカッコ良さに額装し眺める日々が数年続きました。

5、6年前、突然我が家に1羽のツバメがやってきました。なに?なに?なに?ツバメはもう1羽やってきて、私がずっと近くで観察しているにも関わらずせっせと巣を作り6羽の子ツバメを立派に育てあげました。それ以来毎年やってきてたくさんの子育てを見守っています。あまりにも美しくて愛らしいツバメさん。ツバメさんのことが知りたくてたまらない私は春から夏にかけては観察の毎日。おかげでカリグラフィー作品を創る際には頻繁にツバメさんが絡んでくることに。何もかもが愛らしいツバメさんですが、飛行術は圧巻。優雅でかっこ良く、自由自在に様々な飛び方をしている姿自体が芸術的。

こんな風に文字が書けたらなあ・・・という願望と共にこのFlemish wiriting mastersの文字を自分なりに分析してみることにしました。私にはツバメが自由自在に飛んでいるように見えるのです。とはいえ、ほぼ古オランダ語。何がどう書かれているかさっぱり分からない。英語で説明されている資料をたくさん探し、頭を抱ながら謎解きをする毎日が始まりました。

2016年にカナダを訪れた際、Martinから遂に譲り受けたWriting mastersの一人であるCornelis Boissensの本(1605年)。ずっと宝物として大切に保管していたMartinに感謝すると共に、譲り受けた恩を必ず返したいという気持ちで一杯になりました。恩とは、私なりに分析して書いた作品を見せたいということでした。

目標となる書体を理解するまでに関係すると思われる書体を同じ大きさで書いてみたもの。

現在までの分析で仕上げた作品。でも、ここからが始まり。

今回のベルギー・オランダ旅行の一番の目的は、実はたくさんの資料とオリジナルを直接この目で観たいということでした。

つづく

 

memories from 2018〜ベルギー・オランダへ旅①

米谷明香さんとの二人展「xxvi -26文字を織る-」無事終了の1ヶ月後、お互いの優しい旦那様にお許しをいただき、ベルギー・オランダへ2週間以上の旅をしました。(2018.4.4  – 4.19)

2007年にベルギーのブリュージュを訪れてから、ブリュージュはずっと多くの日本人カリグラファーの憧れの街です。

中世の面影を残した美しい町並みはもちろん、才能ある個性的なカリグラファー、レターカッターがたくさん住んでいる町。

ブリュージュでは「Lady and the Tramp」というワークショップに参加しました。主催はYves LetermeとHarvest Chrittenden。中世の街で中世の写本(装飾)を鑑賞しながら色々勉強できるというとても魅力的な内容。

私はいつも長い歴史の中で「そのモノ、コト」が生まれた場所の歴史や空気感を実際に味わうこと大切にしたいと思っています。PCの前に座っていても十分に学べる時代ですが、実際に自らの足でその場へ赴き、現地の人々と直接交流し、その場所で一緒に学ばせていただきたい。実際にはものすごく贅沢なことですが、出来る限りの根本的なモノ、コトに触れてみたいと思っています。

ワークショップはとてもinternationalで色々な言語が飛び交い、英語漬けの日々で頭がかなり疲労しましたが、この異空間がとても新鮮で楽しかったです。Groeninge museumで開催されていた「Haute Lecture」を観れたのも感激でした。ホンモノを観ると心が洗われます。

 

ベルギーでは10年前にはお会いしてもらえるなんて考えられなかった素敵な人達、場所をたくさん訪ね、本当に有意義な日々を過ごさせてもらいました。

特に長年の憧れであったLiesbet Boudensのご家族との時間が夢のようでした。

旅中の二人の会話、「こんなに幸せ過ぎていいんだろうか〜。幸せすぎる。旦那さん、ごめんね〜。」

 

 

 

 

 

Letter Arts Review 31:1 & 31.2 The Annual Juried Issue

約2年間放置していたブログ、今年から大切な記録は最小限残していきたいと思います。

アメリカのレターアート季刊誌、”Letter Arts Review 31:1 The Annual Juried Issue”(2017年発行)、”Letter Arts Review 31:2 The Annual Juried Issue”(2018年発行)に入選しました。

2点とも思い入れがあったので、この上ない喜びとなりました。

Letter Arts Review 32:1 The Annual Juried Issue

Letter Arts Review 31:1 The Annual Juried Issue