文字の旅 二千年
第6回 スタジオポンテ カリグラフィー作品展
「文字の旅 二千年」に作品展示参加しているので会場である九州大学総合研究博物館に行ってきました。
何より楽しみだったのは”活版印刷、写真植字、デジタルフォント、カリグラフィー作品”を一堂に楽しめるということ。
活版印刷についてはここ最近の再ブレイクもあり、体験したり活字を集めたり亜鉛&マグネシウム版で作品を作ったりとだいたい理解していたのですが、写真植字というのは???全く無知だったので写植体験させてもらいました。
今では手に入らない貴重な印画紙を使用して10文字くらいの文章を打たせていただきました。
印画紙に焼き付けられた文字、すごくシャープでクリアな文字に思わず綺麗!!!と感動しました。
印刷の歴史を垣間みれてとても楽しかったです。
東京から福岡に来られてた写植家の伊藤義博さんは写真植字機、たくさんの資料を持参されていおり、多くの人が真剣に学んでいました。
Wikipediaによると〜
写真植字(しゃしんしょくじ、略称は写植、英: phototypesetting, photocomposition)は、写真植字機を用いて文字などを印画紙やフィルムに印字して、写真製版用の版下などを作ること。また長らくテレビ放送用のテロップ用の版下としても使われた。
活版印刷においては多くのサイズの活字が必要であったが、写真植字では1個の文字ネガで足りる。オフセット印刷の普及とともに、写真植字も急速に需要を拡大した。写真植字のメリットとして、文字のネガをレンズで拡大または変形して印画紙に焼き付けるので、独特の柔らか味があり、DTPが普及した昨今でも、タイトル文字などに限って写真植字を指定して使うケースが見られる。なお写真植字の歴史は写研の歴史そのものと言ってよい。
デジタルフォントに関しては、いつもLinotypeの英文字にしか興味がなかったのですが、日本語のフォントもたくさんの魅力的なものがあるのですね・・・。(当然か)
フォントワークスさんから今年の立派なカタログをいただきました。素敵な日本語フォントがたくさん載っていました。
個人的にはいつも隷書体が好きなのですが、角隷-Lとライラ-DBがお気に入りでした。
そしてカリグラフィー!
主催者である初島さん、そしてスタジオポンテの皆さんの協力で”文字の歴史”を楽しく鑑賞できました。それぞれのメンバーがその時代の書体で作品を作っていて、初島さんの雑学も含めた楽しいトークショーもあり、とても良かったと思います。
私はゴシックのTexture(テクストゥラ)を担当しました。
なんと横にグーテンベルク聖書の(活版印刷技術を用いて印刷した世界最初の印刷聖書)が飾られていて、迫力の差にしまった・・・と。
書いた言葉は『新約聖書』の「マタイの福音書」第7章第7節〜第8節の部分。
求めよ、さらば与えられん。
探せよ、さらば見つからん。
叩けよ、さらば開かれん。
自分が求め、探し、叩くという行動を起こさなければ何も変わらないということ。
来年は積極的に過ごしてみたいと思います。
昔のものは偽物がなく素晴らしい。歴史って本当に面白い。
現代でもいつも努力と時間を惜しまず、質を重んじてモノづくりして行きたいと心から思いました。