広島/八本松 カリグラフィー教室 Ninograのブログ

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Ambigram〜アンビグラム

遡るは1年半くらい前、Ambigram(アンビグラム)という技法を使ったロゴマーク作成依頼がありました。

Ambigramとはいわゆる鏡文字のことです。

以下Wikipediaより

アンビグラムambigram、またはinversion, flipscript)とは、語を与えられた形式だけでなく、異なる方向からも読み取れるようにしたグラフィカルな文字のこと。テキストはいくつかの語からなる場合もあり、異なる方向で綴られたテキストは同一のものであることが多いが、違うテキストになることもある。ダグラス・ホフスタッターはアンビグラムを「2つの異なる読み方を同一のひとそろいの曲線に何とかして押し込める筆記体デザイン」と述べている。

わかりやすく言うと、文字を180度回転させたり、鏡に写したりしてできるデザインのことで、多くはシンメトリカルで、同じ語に読める。

ambigram

お客様は”Artelinguajapan”様。翻訳を言語の芸術とらえ、二言語の対称性を回転対象で表現するお仕事をされているようで、現在は世界各国のフリーランス調査員に翻訳関係の事実調査を依頼されているそうです。奥様が翻訳家だそうです。

Artelinguajapan〜 Arte=art, lingua=language 

あらゆる面から納得いくものを検討されていたそうで、長年をかけてご自身でカリグラフィーやアンビグラムの本をたくさん読んだそうです。

ご自身でも作成し、外国人アンビグラム・デザイナーに依頼されたりしてもう一歩というところでお問い合わせをいただきました。

外国人デザイナーの案はさすが素晴らしかったです。この原案からこれを私なりのNINOGRAテイストに仕上げてほしいということでした。

”時間をかけて考えてもらってもかまわない”ということで、1年間は他のこともあり頭では考えながらも具体的には作業していませんでした。昨年の夏頃に真剣に考えようとスケッチを始め、3〜5回手直しして年末にようやく完成しました。

この間、Artelinguajapan様のこだわりと私なりの感性がズレていたこともあり大変でしたが、年末に漸くOKが出たところで安心しました。

Artelinguajapan

不思議なことに、正直・・・私にとってものすごく難しい課題だと思っていたのですが、案を出しているうちに快感に変わっていきました。

あらゆる文字の形を把握していて初めて出来る文字Art。いくつもの可能性、アイディアを出し、あーでもない、こーでもないとノート一冊が鉛筆書きでなくなりました。

Ambigramといえば、アメリカのグラフィックデザイナー、作家、画家と文字にあらゆる面で精通しているJohn Langdon(ジョン・ラングドン)

ホームページは圧巻です!!!これを機会にWordplayを読んでみるつもりです。

文字(アルファベット)って本当に面白いと再確認しました。

一言でカリグラフィーといっても可能性、分野、方向性は多岐に渡ります。

あまりに面白過ぎて・・・一生カリグラフィーとの付き合いは終わらないと心から思い、常に向上していくことを決心しました。

この度はArtelinguajapan様のこだわりの要望、外国人デザイナーの方の案、私なりのテイスト&アレンジが合体して出来たロゴマークになりました。