experiments -copperplate print-
銅版画・・・実はVancouver時代からひそかにずっと憧れていました。
カリグラフィーを始めてからART全般に興味を持ち始めたので、当時全く知識がありませんでした。
ARTの街、Granville Islandに寄ってはEmily Carr Institute of Art and Designの色々な夜間コースや工房ワークショップを受講してみたり、ART気分には浸っていましたが・・・。
銅版画に関しては展示を見るだけでも興奮していましたが、カリグラフィーも上達出来てなかったので学ぼうという機会には恵まれませんでした。
そして今頃・・・あくまでカリグラフィーのためですが、楽しんでみる機会に恵まれました。
昨日、お世話になっている銅版教室のYOUNG先生に今週偶然重なっているBIGな3つの銅版画展を紹介してもらい、行ってきました!
~広島市立大学 社会人工芸・版画技能講座修了作品展~
~日本現代版画展~
~永井一正「LIFE」展~
それぞれにものすごく感想があるのですが、会った人に語りたいと思います。
銅版画の奥深さ、ただただ圧巻な作品群を目にし、心から楽しめました。
世の中恐ろしい才能を持った方がたくさんいらっしゃいます、おなか一杯。
たくさん癒された中で一番嬉しかったことがあります。
グラフィック界の巨匠、永井一正さんのデザインと銅版画に関するお話が映像でながされていました。
コンピューターはデザイン業界でなくてはならないものだけど、あえて誰が書いても一緒の線より定規を使ってでもアナログで書く30センチの線は、それぞれの手の痕跡と個性が感じられ魅力的だと。デザインにも線の個性があったほうが良いと。今まではデザインの仕事ではロットリングを使って絵を描いていたけれど、様々な工程を経て、わざわざ一番手間をかけて書く銅版画の線は表現が豊かで自身の思いを表現出来ると。
線、それはカリグラファーが一番大事にしていること。
同じことを習って試してみても、アナログな手から生まれる線は人それぞれ違う、それがたまらなく奥深いし楽しいんですよね・・・。
手の先は何でも作りだせる・・・。脳がある様です。
線について穏やかに魅力的に語っている永井さんに魅了され、3往復見てしまいました。
会場で販売していた「つくることば いきることば」という本を購入しました。
美しい銅版画とシンプルな言葉に、私は生き方を改めて考えさせられています。
手書きで書く線、文字を銅版にも応用してみたい、そしてカリグラファーならではの言葉も操る作品を楽しんで作ってみたい。
銅版画、まだ4回しか行っていませんが、YOUNG先生の若さ&優しさからまずは色々な技法を試させてもらっています。
3時間ですべての工程を体験させてもらったもの
作った版にアクアチントを試したもの
長くなったのでまた次に~