広島/八本松 カリグラフィー教室 Ninograのブログ

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tsumaranai-boring things for calligraphy

カリグラフィーを始めて15年以上、その間日本国内外で世界のいろいろなカリグラファーから学びました。
海外のプロレベルのカリグラファーに共通すること、それは結構独学ということ。基礎をそれぞれの方法で確実に学び、後は自分の文字を追及し作りあげています。同じ書体であっても、作品をチラっと見ただけで誰のものか分かるくらい個性があり、確実でそれぞれが究極に美しい文字です。

日本人はアルファベット(英語)を母国語としていなく日常的に使うこともなく身近ではないので、その辺は海外のプロカリグラファーから正しいことを学ばなければ本髄が分かりませんでした。
今では、海外のプロカリグラファーと同様に活躍している日本人カリグラファーも出てきています。

ところで、私は最近 しばらく壁にぶつかっていました。
自分が正しいと思って学んできた基礎が場所を変えると、分析方法、考え方が違う。
細かいことなので、人によっては流すこと・・・、でも真剣なカリグラファーであれば???とやっぱり悩んでしまう。

11月にWSと個展で来日する私の師匠、Martinに相談しました。
彼の文字&作品は誰が見ても美しく、彼にしか表現出来ないものです。
今まで多くの知識を学ぶことに一生懸命だった私・・・でもそろそろ自分しか出来ないモノを見つけるべきだと思います。
Martinの言葉、作品を見るたびに思い知らされます。

どちらにしろ、確実な基礎、幅広い視野があってのことですが・・・。

それにしても、”趣味でやっている”と”仕事としてやっていく”は本当にいろんな意味で違っていて、”仕事”となると、どんな分野でも苦しい部分が多くなるんだなあとつくづく思います。

ある有名で素敵なバンドのボーカル&ギターリストが言っていました。
一番好きなもの:車、二番目に好きなもの:自転車、三番目に好きなもの:ギター

おっと、歌ははいっていないのか・・・。すごい美声なのに・・・。

Martinも同じように言います。

一番好きなもの:家族、二番目に好きなもの:蝶々・・・
カリグラフィーはある意味 生きるための 仕事だと。

でも、その実力は両方ともスーパー。

Martinからのコトバ・・・

Yes, I know all the students who go to famouse school do beautiful
calligraphy, but it always depends on who their teachers are, every
teacher has their own style and opinion about what is the best ‘italic’
or ‘foundational’, there is no one style that is the ‘correct’ or
‘best’ style. Only Roman Capitals follow one style, from the Trajan
Column.
 
I love Donald Jackson’s italics, it is soooo beautiful, but I cannot do
his style. Some students prefer Gaynor Goffe or Sheila Waters or Sue
Hufton or Irene Wellington or Tom Gourdie or ??? They all have very
different styles, which is VERY confusing for students. I think that if
you remember these basics — a pen angle around 35 to 45 degrees, about
5 pen widths high for the small letters, a slope of between 5 and 10
degrees, and it is all based on an ‘oval’ letter O.
 
Every student should develop their own style based on these basics,
they should look at as many good examples as they can find, and choose
the letters they like the best, we don’t want everybody’s italics
looking the same, it would be tsumaranai !!!

はい、もっとシンプルに考えます。
私は世界中でMartinの文字が一番好きです。彼の文字を穴があくほど見てきた私、カリグラフィーに対して求めるモノは同じです。
究極に美しい線に出会った時、書けた時に何とも言いがたい”幸せ”を感じます。

つまらない文字にならないよう、自分追求が必要ですね~。

MartinのWS内容が決まったので、少しずつ紹介していきます。
7月末には詳細をnewsに公開します!